最近、家を建て終えたご家族を訪問した際に言われたことがあります。
「おうちって、暮らしを豊かにするために本当に大切なもの。ただ、家づくり経験のない私たちにとっては、建築会社の方からお聞きするお話の中には難しい単語も多くて…」。
ほとんどのご家庭にとって、おうちは一生に一度の「お買い物」。仕事で建築や住宅に関わるなど、よほど普段から家について考え続けていない限り、十分な知識や経験が備わっていないのは当然のことです。
現在、家に関わる工務店は札幌市近郊だけでも600社もあると言われています。どの会社の誰(営業担当者やプランナー・設計さん)が、自分たちにピッタリの家づくりを手掛けてくれるのかが気になるでしょう。しかし絶対に失敗したくないからといって知識をたくさん習得し、納得いくまで何社も何社も訪問するのは現実的ではありません。
確かに、知識は多くあるに越したことはないでしょう。しかし家づくりに限らず、自分たちの価値軸に関係のない知識を持ち過ぎて、かえって身動きが取れなくなってしまうことは誰もが経験したことがありそうです。また、あまりにたくさんの会社から話を聞いた結果、逆に何が正しいのかわからなくなる。そんなご家族もたくさん、いらっしゃいます。
私はこれまでのキャリアの中で、高校生の進路選択、大学生の新卒就職、社会人の転職、そして住宅建築と、さまざまな業界に全国各地で携わってきました。多くの人にとって、どれも人生でたった一度かせいぜい数回しか経験しないのに、とても大きな決断や出費を必要とされる場面ばかりです。
そうした大事な場面において選択する側と提供する側(住宅建築でいえば建築を依頼する施主側と建築施工する会社側)の真ん中に立ち、両者のギャップを埋めてむすび合わせるという長年にわたる経験をしたことで、失敗しない共通の「方程式」が存在するとわかりました。
それは選択する側が、自分たちの価値観を整理し、必要なだけの知識を持ち、決めるために必要なだけの行動をする、というものです。
冒頭のご家族は、こうも言ってくださいました。
「『むすぶ』さんが間に存在してくれたこと、それが本当に安心できました」。
「わからないことが出てきたら翻訳や通訳をし、整理整頓もしてくれました」。
大切な家づくりについては、私ども「むすぶ」がみなさんと建築会社の間に立ち、さまざまな形で精一杯のお手伝いをさせていただきます。パラダイムシフトが進む世の中において、1人でも多くの皆さんが豊かな暮らしを実現できるよう、尽力して参りたいと存じます。