【家づくりノウハウ】長期優良住宅ってなに?メリット・デメリットは?
長期優良住宅とは、国が定めた認定の基準を満たし、長期にわたり良好に使用が可能なことが認められた住宅のことを言います。この長期優良住宅は、税金や住宅ローンの金利・補助金等で様々な優遇措置が用意されております。
【メリット1】住宅ローン控除での優遇
最大で13年間。年末時点での住宅ローンの残高の0.7%が所得税から控除されます。2025年末迄に入居した場合に適用されます。消費税10%以上で住宅を購入した場合は最大13年間、それ以外は10年間になります。
【メリット2】投資型減税を受けることができる
住宅ローンを使用しない場合ですが、投資型減税を受けることができます。長期優良住宅を建てるためにかかった「掛かり増し費用」の10%が所得税から控除される制度になります。
※掛かり増し費用とは…長期優良住宅の基準を満たすためにかかった費用
【メリット3】不動産取得税が減額されます
長期優良住宅では、不動産を購入した際にかかる不動産取得税の控除額が一般住宅よりも多くなります。
一般住宅の控除額が1,200万迄なのに対して、長期優良住宅は1,300万迄です。(適用期間は現在2024年3月31日迄)
【メリット4】固定資産税の減税期間が延長されます
新築住宅を建てたり、購入をした際に、固定資産税が2分の1に減税される期間が、通常の住宅よりも延長されております。
一般住宅では一戸建てで3年間、マンションなどで5年間ですが、長期優良住宅の場合だと、一戸建てで5年間、マンション等だと7年間に延長されます。(2024年3月31日迄に取得)
【メリット5】登録免許税も税率引き下げ
住宅の建築や購入をした際、所有権保存登記や所有権移転登記にかかる登録免許税の税率が引き下げされます。
例えば住宅の評価額が4000万円の場合なら、
一般の保存登記にかかる登録免許税は4,000円×0.15%=6万円になります。
ですが、長期優良住宅なら、4,000円×0.1%=4万円になります。
【メリット6】住宅ローン金利の優遇
『フラット35』を組む際にはなりますが、住宅ローンの金利が優遇されます。
併せて、『フラット35S』が適用されれば、借入金利を下げることができます。
【メリット7】地震保険料の割引が対象になる可能性あり
長期優良住宅の認定基準の中には、耐震性の項目があり、『耐震等級2以上』を満たしているため、優遇措置を受けられます。
耐震等級により割引率が異なりますが、耐震等級2の割引率が20%、耐震等級3なら30%となります。
【メリット8】地域型住宅グリーン化事業の補助金を受けられる場合がある
長期優良住宅を建てると、地域型住宅グリーン化事業の長寿命化に関する補助金として、最大150万円を受け取れる可能性があります。
条件は、国土交通省で採択を受けた中小の工務店さんで木造住宅を建築することです。また、地元の木材を使用することでさらに加算金が出る場合もあります。
一方で、マイナスになりそうなことは…
【デメリット1】通常の住宅よりも着工に時間を要する場合があります。
【デメリット2】基準を満たすために建築コストが上がる可能性があることです。
【デメリット3】申請のための費用が、手数料を含めると20~30万かかります。
【デメリット4】長期優良住宅は、建築や入居後も定期点検が必要になりますので、
維持保全を満たしてない場合には、認定が取り消される可能性もあります。
メリット・デメリットを比較検討しながら、ご参考にしていただけたら幸いです。
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